徳島:女子中学生チケット詐欺事件のシーケンスチャート化

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昨日(9/11)報じられた、女子中学生によるチケット詐欺(専門学校生の誤認逮捕事件)について、産経新聞にチャートが載っていました。

http://www.sankei.com/west/photos/170911/wst1709110056-p1.html

やっぱりこういう話はチャート(図解)があると格段にわかりやすくなりますね。

ではこの図で良いか? というと・・・・一般紙に載せる図としてはこれがベストなんだろうなあ、という感じですね。もっと良い書き方があると思うので、個人的には少々不満を感じますが。

産経の図で何が問題かというと、「入り組んだ時系列がわかりにくい」ということ。

矢印に付された番号を追っていくとわかりますが、左から2→1→5→3→4、さらに下部に6となっているので流れを追うのに苦労します。

この件は「女子中学生」「女子高校生」「専門学校生」「落札者」「チケット販売サイト」と、登場人物(アクター)が5つあってその間の取引(トランザクション)が錯綜しているのが難しいところです。

つまり、「時系列」と「登場人物」という2つの軸がわかりやすければ良いので、それをタテヨコ2次元で区切って表せば良く、最適な図解手法は業務フローや通信プロトコルの設計によく使われるシーケンスチャートです。

・・・・というような話をFacebookで書いていたら、読者からこんなサンプルをご提供いただきました(^o^)。そうそう、こういうものが良いのですよ。

この件で重要なのは、「本来対称的に動くはずのお金とモノの動きが一致していない」ということ。だから詐欺なんですね。そこで、それがハッキリ分かるようにすることが必要。

そこでこの図では赤太線でお金の流れ、緑太線でモノ(チケット)の流れを表していて・・・・確かに、一致していないことがわかります。(なお、重要な情報の区別を色分けだけで、特に赤と緑で示すのはよくないので、最終的には片方を点線にするなどのカタチによる区別もつけます)

というわけで、「本気で理解したい場合は」こういう図を書くほうがいいのですが、一般の新聞記事というのはそういう読者向けに書いているわけじゃありません。ほとんどの読者は記事も図も流し読みするだけですから、なんとなくわかったような気がすればいいだけです。そんな読者層を想定するなら、産経の図が適切なのでしょう。

シーケンスチャートで書くと専門的(難しそう)な印象も与えるし、面積が大きくなるのもアナログ紙面を使うメディアとしては大きなデメリットですから。

ですがそれはあくまでも「一般紙に書くなら」それが適切という話で、想定する対象読者が違えば話は別です。本気で理解したい人向けの解説を書くならシーケンスチャートのような方法のほうがよい、ということは記しておきます。

ところで、他にもこの事件のシーケンスチャートを作っている人がいて、GitHubに載っていました(^o^)

女子中学生チケット詐欺事件
女子中学生チケット詐欺事件. GitHub Gist: instantly share code, notes, and snippets.

↑いやあ、テキストコードからこんなチャートを生成するツールがあるんですね。良いですね。

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