氏名:開米瑞浩 (かいまい・みずひろ)
【プロフィール】
青森県弘前市にて将棋と数学と小説に明け暮れる高校時代を過ごした後、東大理一に入学するが半引き込もりとなり3年で中退。IT技術者の仕事を始めてプログラミングに明け暮れる日々を過ごすかたわら、技術情報をビジュアルにわかりやすく表現する方法を求めて個人的に研究・試行錯誤を重ねる。その経験をもとに IT専門誌に連載した記事が大人気になったことから、「読解力・図解力」を軸に文書化能力の向上を図る、独自の研修プログラムを企画し、企業研修を始める。
2003年からアイデアクラフトの屋号で「文書化能力」、「教える技術」の研修を行っている。
「<文章嫌いではすまされない! > エンジニアのための伝わる書き方講座 」「ITの専門知識を素人に教える技」「最強のビジネス図解ワークブック」「図解 大人の説明力」など、著書11冊(2015年現在)
【自己紹介のご挨拶】
こんにちは、開米瑞浩です。「読解力・図解力を軸に文書化能力の向上を図る企業研修」という、ちょっと変わった仕事をしています。
「文書化能力」というのは要するに、「わかりやすく書く力」です。昔よりも複雑になっている現代のビジネス環境の中では、「必要な情報を短時間で正確に伝える」能力は非常に重要ですが、そのためのトレーニングは十分な状態とは言えません。そこで、「わかりやすく書く」力を伸ばすために普段から意識しておくべきポイントを体感してもらい、やる気になってもらうために「読解力と図解力」研修を開発して、2003年から企業研修の仕事をしています。
研修業務を始める前は、IT技術者をしていました。IT技術者の業務というのは、ユーザーの断片的な要求を聞いて整合性のある仕様書にまとめ、承認を得てシステムを開発し、テストを行って運用する仕事です。その過程では「複雑な情報を扱いやすく整理して表現する」ことが欠かせません。そのために、つまり「情報をわかりやすく扱いやすく表現する」ために図解を多用するようになったのが、現在の「読解力と図解力」=文書化能力研修を生んだ直接のきっかけでした。
もともとIT技術者の仕事をするようになったのは、コンピュータいじりが面白かったから、というのが一番の理由ですが、二番目の理由は「人としゃべるのが苦手だったから」でした。20代後半まで、人付き合いが苦手で世間知らずの無口な理系人間だったので、よく知らない人と話をするのが非常に大きなストレスだったため、コンピュータ相手の仕事ならあまりしゃべらなくてもよさそうだ、と思ったわけです。
ところが実際に始めてみたらやっぱり話をしなければいけない、説明をして要望を聞き出して提案をして承認をもらわなければいけない、さて、しゃべるのは苦手なのにどうしようか・・・・ということで、口下手でも説明が出来る方法を探しました。それが、図解を多用するようになったもうひとつの背景だったりします。
今は研修講師ですから、初対面の大勢の人を前にして軽いジョークも飛ばしながら講師の仕事をしています。そんな姿を見ると「人付き合いが苦手で世間知らずの無口な理系人間」とはあまり思えないかもしれませんが、実際はそうなんですね。ちなみにこの性格、本当は今でも変わっていません。
「読解力と図解力」という研修プログラムは全部自分で開発しています。特定の企業様向けの社内研修を行う場合には、該当業界の文書を使うように内容をカスタマイズして対応します。完全自主開発のプログラムですので、そういった対応は簡単にできますから、遠慮無くご要望ください。
大きな問題意識として、「自分で考える習慣を持った人を増やすこと」が今後の社会的な課題であると感じています。自分で考えるためには、何が起きているのかという状況をありのままに把握する必要があります。そしてそのために役に立つのが、「図解すること」です。図解というのは別に絵を描くことではありません。美術的なセンスは必要ありません。最も必要なのは、情報を正確に読み取る「読解力」です。図に書くことは、まぎらわしい情報を正確に読み取り、扱いやすい形で表現するために役に立ちます。
「読解力・図解力」の研修を通じて、「自分で考えることができ、考えたことをわかりやすく表現できる人が増えること」を私は願っています。
2012年7月3日 アイデアクラフト 代表 開米瑞浩