体言止めがあいまいさをもたらす場合がある

投稿者: | 2018年3月30日
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これも報告書下読み業務の中で遭遇したものです。

文脈は前回記事と同様、社員A、その上司B、役員Cという関係の中で、社員Aから役員Cに向けて、「今期のプロジェクトではこのような仕事をしました」という報告をするためのものです。その中で「期間中の業務報告」の欄に次のような記述がありました。

【成果】
・Androidアプリ開発の基本を理解
・デバッグツールを使用しバグを追跡する方法の理解
・報告・プレゼンテーションスキルの向上

さて、この箇条書きのどこが「あいまい」なのでしょうか?

このように列挙するタイプの情報は、文章で書くよりも箇条書きのほうがわかりやすいことが多いのですが、ひとつ気をつけておくべきなのは「体言止め」です。この例はいずれも「コーディング」「理解」「向上」と、名詞で文を締めくくる「体言止め」という書き方をしています。このスタイルを報告書で使用する場合は注意しなければなりません。

具体的にはどこが「あいまい」なのでしょうか?

答えは・・・・

 

 

 

 

体言止めで書くと、次の2パターンのどちらなのかがわかりません。

報告・プレゼンテーションスキルの向上を求められた (目標)

報告・プレゼンテーションスキルの向上を達成できた (完了)

体言止めで書くとこのように目標なのか完了なのかを表す部分が省略されやすいわけです。省略しても社員Aに対する上司Bのように「文脈を共有している人」には通じるので、チーム内で見ている限りこれには気づきません。しかしチーム外への報告では文脈共有がありませんので、体言止めにせずに最後まで言い切る習慣をつけたほうが安全です。

細かいことを言えば、【成果】というカテゴリー・ラベルがあるので、目標ではなく完了を語っているのだろうという推測はできます。しかしいちいちこのような細かな推測をしながらでなければ読めないようでは報告文としては不出来なので、推測不要なように明示しておくべきです。

第三者が添削をするとこの種の「文脈を共有している人は気づかない」問題を指摘できるため、私が一次評価を引き受けているわけです。

 

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